インストラクターが教える ダッチオーブン基礎講座Vol.6


質問:ふたと本体がぴったりと密着していないとだめなんですか?


答え: 最近お買い上げいただいたお客様から、「蓋と本体がぴったりと噛み合わない」というお問い合わせがあります。JDOS(ジャパンダッチオーブン協会)会長 菊地仁志さんの著「日曜日の遊び方・ダッチオーブン」でも「ぴったり合うものを選ぼう」と書いています。しかし、その部分だけが強調され、一人歩きしている感もあります。その点に関して、菊地さんもJDOSの会報誌で次のような寄稿をしています。


 

心配無用、ダッチ・オーヴンやスキレットは、アメリカでは開拓時代以前から愛されてきた道具。何から何まで、ぴったりの、一分の隙もなく作られる工業製品とは違う。そのアバウトさが、そのゆるさが、むしろ彼らの持ち味であり、そして設計なのだ。生真面目でない、鷹揚ともいえる作りに、歴史が実証するダッチ・オーヴンファミリーの機能が隠されていて、それが存在感あるアピアランスへつながっている。

荒野で育ったダッチ・オーヴン・ファミリーを、大きな心で理解して、末永く可愛がって欲しいというのが、自称”鉄なべおじさん”、人呼んで”ダッチ・オーヴン伝道師”である僕からのお願いだ。

〜菊地仁志


蓋の密着する部分に、鋳鉄製造時の大きなバリが残っている場合等に関しましては、商品交換をさせていただいておりますが、大半が使用に際して全く問題ないレベルのものです。何卒ご理解をいただければ幸いです。


<結論>
 本体と蓋の「ぴったりとした密着」とは、ハイテクな現代の工業製品と同一レベルでの比較はできないことを、お知りおきいただければと思います。100年以上も前から同じ製法で作られてますからね。(笑)