チョロンある市場。チョロンは映画「ラマン」の舞台にもなった街で、大雑把に言えば中華街だ。ただし、横浜や他の国ほどは中華中華していない。強いて言えば看板の文字が漢字になっている程度だ。
この市場は問屋的性格が強いらしく、ほとんどの店では小売は行われていないようだった。敢えて買い物をしようとはしなかったが、ものの多いところは見るだけで楽しい。他の市場同様ものは乱雑におかれていた。
この中で食べたチャ−ゾーは絶品だった。
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市場を出ると次の目的地ティエンハウ廟へと向かう。市場周辺も活気にあふれており、アパートメントの軒先にテントを張っていろいろなものを商っている。一番目についたのは椰子の実とニワトリ。特にニワトリは大きな鳥かごの中に生きたまま入れられており、これからさばかれることを覚悟して観念しているのか、とてもおとなしくしているのが印象的だった。
ティエンハウ廟(天后宮)

華僑の街チョロンにある1760年に建立された国内最古の華僑寺院。ティエンハウとは航海安全の守護神天后聖母だ。
日本の寺院のほとんどは長い階段のある小高いところにあることが多いが、ここは思いっきり居住区内にしかも平地にあった。それだけ信仰が根付いていて身近なものなのかもしれない。
境内に入るとすぐ線香の煙に迎えられた。

日本の線香は緑や茶色のものが多いが、こちらのものは黄色い本体に赤い柄でかなり長い。
ふと天井を見ると、とぐろを巻いた物体が数十個ぶら下がっている。実はこれもれっきとした線香。決して趣味が悪いわけではない。
大して見るものも無いため10分ほど境内のベンチで涼んだ後、すぐ近くの関帝廟に行った。こちらも似たりよったりの伽藍だった。
それにしてもこの日は暑く、境内を出てからは、やたらとジュースを飲みまくった。
関帝廟を出ると思いっきり道に迷ってしまい北のほうへ行ってしまった。地図を見直すと単純な道なのだが、地元の人しかわからないようなわき道しか無く、ぐるぐると歩く羽目になった。途中とんでもない光景を目の当たりにした。ホームレスの少年が木陰に隠れてなにやら腕に打っているではないか。注射器を取り出すところから見ていたのだが、壁の上に注射器置き場のようなところがあり、そこから取り出していた。おそらくこの注射器は使いまわしだろう。ベトナムは発展途上の国だけにドラッグやエイズ教育も遅れているようだ。旅行者は華やかなものばかりに目が行ってしまっているようだが、このような現実があることにも留意しておかねばならない。
アンドン市場

チョロンは市街地から6km程度はなれているがアンドン市場は4kmといったところ。結局2kmほど歩きで引き返し、たどり着いた。ここは、ベトナムでは珍しい市場関係者ご自慢のエスカレーターが設置されている。でも、動いているのは上りのエスカレーターだけだ。しかも、地元客でエスカレーターに慣れていない人は、タイミングをはずしてこけそうになっているからおもしろい。

この市場は他の市場よりきれいで、地下には貴金属を取り扱っている店もある。ただし、本物かどうかもわからない。ベトナム人の性格から行ってちょっと怪しい感じがした。
ここには観光客がほしがる陶器はなく、バッグなどもあまり売っていない。そのためなのか、立地上の理由からなのか、観光客が少ないために店員があまりすれてないのがいい。また、服地の種類は豊富にあった。

そして、最も目を引いたのが漆絵だ。
20cm四方のものから2mのものまで螺鈿細工と融合した中華的なものが数多く並んでいた。
近代絵画を漆絵にしたものもあり、とても気に入っていたのだが、あまりにも重そうなので今回は買い控えた。

ちなみにベトナムの漆は日本のものとは質が違うようだ。日本のものは透明度と光沢があるが、ベトナムのものはゴムに近い性質があり少しくすんだように見える。知り合ったベトナム人に聞くと、日本の気候に合わないとひびが入ったりするからやめたほうがいいといわれた。それでもひとつはほしい代物だ。
それにしても、イミテーションの日本刀が売られているのはなぜ?