サイゴン
かつてはプティパリと言われたベトナム最大の都市。現在の正式名称はホーチミンだが、現地の人はサイゴンと呼び続けている。地理に弱い人でも「愛人:ラマンの舞台になった場所」と言えば、官能的なシーンと共に少しばかりは風景を思い出すのではないだろうか。
けれども現実はかなり違う。空港を一歩出た途端、タクシードライバーからベトナム的波状攻撃の洗礼を受けなければならない。「TAXI、TAXI、$10、$10!」とメーターを使用した時の2・3倍の金額を吹っかけてくる。これにつかまると言い値を払う羽目になるが、日本のタクシーを思えばだまされたとしても安い。でも、むかつくのでこの人たちはほっといて、数10m離れたタクシー待合所まで行き、メーターを使うか$4程度の料金で市内まで行ってくれるドライバーをゲットしたほうがよい。
Van Trang
タクシーをゲット。ドライバーは変な発音の英語を流暢に?操る若い兄ちゃん。こちらはジャパニーズイングリッシュで応戦したが、ボキャブラリーでは向こうのほうが数段上だった。ガイドブックを見てホテルは決めていたのだが、生憎そこは満員だった。するとこのタクシーの兄ちゃんはしめたとばかりに「友達がやっているホテルに行こう。$10だ」と言って、ブイ・ヴィエン通りにある「Van Trang」というホテルに連れて行かれた。「とりあえず3日泊まるから負けてくれ」というと、$28との答えが返ってきたので泊まることにした。アメリカのユースホステルに比べても格段に安いのでまあいっかと思ったが、ホテルのオヤジとタクシーの兄ちゃんの笑顔があまりにも万面過ぎたので「なんかあるな」と思いしばらく様子を見ていると、オヤジが兄ちゃんにディベートを数ドル渡しているではないか。「やっぱりな」と思い少しむかつきつつも3日後には違うホテルに乗り換えてやると心に誓った。
この日はご近所をブラブラして1日を終わる。

室内はセミダブルのベッドにユニットのシャワールーム。ベトナムのミニホテルにはほとんど窓が無く、部屋とシャワールームとが天井で繋がっているので湿度が高い。日本女性には厳しいかもしれない。それでも外国人女性は結構泊まっている。

ここでぼったくりの手法を少し紹介しよう。
 ・変な日本語で声をかけてくる人。子供でも侮るな。
 ・日本人のお客さんまたは友達が感謝の手紙をくれたと見せびらかすヤツ。
 ・やたら強引または調子のいいヤツ。
全員が悪い人と思っていればいい人に出合ったときは感動できるので、警戒心は常にMAXにしていたほうがいいように思う。(いい人も結構いる)
また、だまされても日本円に直すとたいした額にはならないことが多いため、安全を第一に考えたほうがいい。(でも、だまされると相当むかつく)
彼らがのさばる最大の理由は、実は日本女性の気前のよさからなのだそうだ。日本の女性は日本の通貨感覚で「お世話になりました。ありがとう」と言って、ベトナム人の月収の1/5程度(¥2,000〜3,000)を、たった数時間のガイド料として差し出すのだ。それがエスカレートしてくると、「$100よこせ!」になるので、いくら物価が違っても、軽い気持ちでお金をあげてはいけない。

サイゴン市中
翌日から本格的に散策。今回の旅行は観光目当てではなく現地の人の生活に触れたり、同じ物を食べたりしたかったため、時間をかけてブラブラした。まずは地図を見ながらベンタイン市場へと向かった。街中はどこに行ってもバイクばかり。125cc以下のバイクには免許がいらないらしくはっきり言って無法地帯と化している。2人乗り・3人乗りは序の口で、最高5人乗りまで見かけた。ノーヘルは当たり前。しかも、音が出るのが楽しいのかアクセルを開けるのと同じ感覚でクラクションを鳴らすので、うるさくて仕方が無い。写真には写ってないが女の子達は昔の暴走族よろしく布でマスクしサングラスをかけている。日焼けを気にする人はさらにキャップと二の腕まである手袋を装着。かなり異様なイデタチだった。
ベンタイン市場への道すがら有名なフォーの店「フォー2000」を発見。朝食がてら立ち寄った。(詳しくは「たべもの」の章で)
しばらくしてベンタイン市場へたどり着いた。ここまでの道のりは約1km。途中バイクタクシーやシクロのアプローチを20回は受けただろうか。アプローチするほうも疲れるだろうが、アプローチされるほうも結構疲れる。
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ベンタイン市場ベンタイン市場内

午前中はあまり混んでないが、午後になるとこの通路が人でいっぱいになる。もともと現地の人のための市場だが最近では観光客の浸食を受けてしまっている。観光客は日本人が一番多いような気がするが、韓国・中国・タイ・ヨーロッパと多種多様だ。さすがにアメリカ人は少ないらしい。ブロックごとに屋台・食品・陶器・衣料・雑貨・サンダル・刺繍などの店が建ち並ぶ。総店舗数は定かではないが数百はある。価格はどれもものすごく安いが、結構吹っかけてくるので要注意。ただし、以前のように2倍3倍の価格提示をする悪徳店は少ない。大体1.2倍から1.5倍程度だろうか。というのも、ここ数年日本人観光客が多く、しかも騙され続けていてため、定価的概念が定着しつつあるそうだ。しかも、日本人のせいで高いレベルで定着しつつあるので、物価が高くなったと現地の人もぼやいていた。もともとベンタイン市場はドンコイ通りのそれなりにお洒落なショップに比べて、言い値で買っても同じ物がかなり安く買える。また、日本と違うのは買うことを渋りつづけると「じゃあいくらなら買う?」と逆に聞いてくること。特に朝一番のお客さんを逃すと縁起が悪いとの理由で意外に安くモノが買えたりする。
この日は下見だけで何も買わず、市場外の店にもぶらっと入っては出ると言った感じで、一旦ホテルへ帰った。

マキシマート


一休みしたのちバイクタクシーでマキシマートへ。マキシマートとは大型スーパーマーケットの名称。といっても日本のショッピングセンターのほうがはるかに大きい。ここへは物の相場を確かめにきた。ネットなどの情報によると市場より少し高いが定価販売をしているとのことだったので、日用品から食品までくまなく見て回った。ここで気付いたことは工業製品は以外に高価であることだ。全般的には日本の物価の1/7or8程度が目安だが、缶ジュースは1/3程度だったり、糊は2/3だったり。お菓子もかなり高かった。果物はそこそこ安かったのでタンロンを買った。


T&Tトラベル
三重県出身の新堂さんがされている旅行会社。場所はブイ・ヴィエン通りだ。メコンデルタに行こうと思い尋ねたのだが、生憎シーズンオフで人が集まらないとの理由で残念ながらツアーは無かった。しばらく話していると「今日行ったツアーの人達と食事に行くので一緒にどうですか?」と誘ってくれて関西の女の子3人と男2人の計5人でレストランに行った。日本人はほとんど行かない穴場で、超格安でいろいろなものを食べることができた。その後はプールバーへ行き夜遅くまで遊んだ。女性達も感じのいい人たちで一人旅の寂しさを紛らわしてくれた。
女性達と別れて2人で歩いて帰っていると新堂さんが「友人がしている店が新装オープンしているようなので行きませんか?」と誘ってくれサイバーカフェに立ち寄った。ここは日本人が経営しているカフェで、1階がレストラン・2階がインターネットカフェになっている。三井物産の方も同席して「雨夜の品定め」ではないが「サイゴンの品定め」で日本人女性とベトナム女性についてなど取り留めの無い話で盛り上がった。3人ともベトナム人の彼女または奥さんがいるのもあってか「ベトナム女性のほうがやさしい」と口をそろえていっていた。

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サイゴン駅へ
サイゴン駅
先日購入したタンロンを朝食代わりに食し、まったりとした朝を過ごす。11:00。さすがにそろそろ出かけようと思いハノイへのチケットを入手するためにサイゴン駅へと行った。都市名はホーチミンへ変更しているものの駅などにはサイゴンの名前は残っていて、ベトナム的でいい。ホテルからは4kmといったところだ。道端でバイクタクシーを捕まえて散々交渉した挙句、なんとか10,000ドン(¥80)で乗ることができた。昨日行ったマキシマートを越えて右手に入るとだだっ広い駅舎が見えた。中に入ると待合室には2・300人はいただろうか、列車を待っている。1・2時間に1本程度しか運行されていないためこのような状態になるのだろう。チケットを買うために専用窓口を探す。事前に入手した情報では外国人用窓口があるはずなのだが、どこを探しても専用窓口どころか英語の表記さえない。以前は外国人と現地人とに料金格差があったらしいのだが、直近にこの制度は廃止されたとも聞いていた。そのついでに窓口の英語表記も取っ払ったに違いない。少しくじけ気味になったので、駅舎の外でコム(ごはん)を食べた。
展示してあったSL
腹ごなしが済むとサイドチケット入手のため駅舎へ入る。再度英語表記を探すもどこにも見当たらない。しかたなく適当な窓口へと飛び込むことにした。事前に書いておいた行き先などのメモ帳を片手に1番窓口へと行った。すると、「セブン・ウィンドウ」を連呼される。7番窓口へ移動し、得意の英会話表現「I'd like to・・・」と言いながらメモ帳を差し出す。なにやら調べはじめてしばらくするとベトナム語と英語を混ぜた返答が帰ってきた。どうやら明日のチケットは無いらしい。それにしても、外国人を応対する窓口なら英語で喋ってくれよと思いつつ「明後日は?」と聞く。再度調べ始める。いきなり後ろに並んでいたおばさんが「どこからきたの?」と話し掛けてきた。結構英語が喋れるようだ。「一人なの?」「どこへ行くの?」等取り止めの無いことを話していると、「空席があるけどこのチケット買いますか?」みたいなことを駅員が言ってきた。おばさんに通訳してもらいながら「じゃあ買う」と言うことになり、769,000ドン支払いチケットをゲットした。おばさんは「ラッキーだったわね」と言っていた。
おばさんにお礼をしたあと、ドンコイ通りへ行くことにした。

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ドンコイ通り

サイゴン川
ドンコイ通りの南端までタクシーで行き、サイゴン川を眺める。着陸前に上空からも見ることができるのだが、日本のように澄んだ川ではなく濁流だ。
しばらくぼーと眺めていると泣きそうな顔のココナッツジュース売り少年や変な物売りがひっきりなしにやって来だした。落ち着かないし断るのも面倒なので、すぐに通りに引き返して店に入ることにした。
まずは、陶器が見たかったのでオーセンティックへと行く。ここは日本人が経営しているらしく、陶器以外にもテーブルウェアや衣料品なども豊富にそろっている。ベンタイン市場とは違いきれいにディスプレーされている。値段ははっきりいって高いが、値切り交渉などが面倒な人や「私はお洒落よ」と自負もありお金もあれば楽しいお買い物ができる。ここに限らずドンコイ通り周辺はそのほとんどが観光客目当ての店のため、本当に安いところと比べ1.5〜2倍の価格設定がされている。いわゆる外貨獲得地帯だ。特に日本人女性が格好の餌食、いや、お客様になっているそうだ。(知り合いのベトナム人談)彼女達は短期のステイにもかかわらず、オーダーメイドでワンピースやアオザイを作っているようだが、ちゃんとつくれば1週間はかかるようなものを短期間で作るだけあって何かとトラブルに陥っているようだ。
その後はテーブルウェアを見たり雑貨屋に入ったりとブラブラしていた。歩きつかれたので近くのカフェでシントー(スム−ジーのようなもの)を飲む。ドンコイ通りだけあってさすがに高かった。といっても¥200くらいなのだが、毎朝行きつけにしているデタム通りの「カフェシントー」では¥30程度で飲める。
サイゴン大教会
再び北上しながらブラブラしているとキムタインが近くにあることに気付く。ここはガイドブックにも載っている乳製品のお店。一通りのものを食べたが、はっきり言って、行くに及ばず。飛び切りうまいと言うわけではなかった。
その後はサイゴンスクウェアに立ち寄って雑貨を物色したあと、サイゴン大教会や統一会堂(旧大統領官邸)の前を通って帰路についた。




女優?
余談だが統一会堂付近で、なにやら撮影をしている一団を見かけた。しばらく見ていたのだがCMの撮影か何かだったのだろうか、ロケバスのてっぺんに女優が座っていろいろなポーズを取っていた。はっきり言っておかまっぽいし、あまり好みではなかった。(もっとかわいい子が在野にはいっぱいいるぞ)

【後日談】2002.11.20
彼女は女優ではなく、Hong Ngoc(ホン・ゴック)という女性歌手で、『Vung troi binh yen』という曲のビデオクリップを撮影していたらしい。ビジュアル系ではなく本格派の歌手なのだそうだ。(情報提供 ホアン氏)




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インターネットカフェ
一旦ホテルへ帰り荷物を置いたあと、メールのチェックをするためにサイバーカフェへと行った。料金はかなり安く、この日はバナナシントーと2時間分の料金で22,000ドン(約¥180)だった。ベトナムでは家庭用のPCはまだまだ高価で買うことができないらしく、その代わりにインターネットカフェがいたるところにある。ベトナム人からアドレスを聞くとほとんどがヤフーのアドレスだ。しかもインフラが発達していないため通信速度はものすごく遅い。けれども、日本語入力可のところも結構あるためとても便利だ。
メールチェック後、小腹がすいたので屋台のバインミーティットというフランスパンにチキンや野菜や香草をサンドしてヌックマムという魚醤で味付けしたものを食べた。隣の果物屋でパパイヤシント−を注文して食べた。これが妙な味なのだが非常にうまい。
この後、この領収書に使う用紙にくるまれたサンドイッチがとんでもない不幸に僕を誘ってくれた。ちなみに食べたのは23:00ごろだった。

食中り
翌朝5時。何の前触れもなしに腹部が不協和音を奏で始めた。そして腹痛・便意へと続く。「やっぱりか」と思いつつトイレへと駆け込む。昨日バインミーティットを食べて6時間経過している。間違いなく食中りだ。ベトナムの屋台には食品衛生的概念はほとんど無い。常時30℃近いにもかかわらず、カットフルーツやあらゆる食品が直射日光に当たっていたりする。売れ行きがよく回転が速ければ問題ないかもしれないが、売れ行きが悪いと朝調理したものを夜に出す可能性もある。「やられた」と思いつつも仕方が無いので、午前中は宿替えのために近所を散策するにとどまった。$6でなかなかの条件のところがあったので引越しをしたものの、関節も痛くなりだしたため14:00ごろまでベッドで横になっていた。さすがに腹も減ってきたので近所で評判のフォー屋へ行き、珍しい牛スジのフォーを食べる。食べている途中から再び便意を催してきたので、味わう間もなくそそくさと帰路についた。脱水症状を危惧して、途中で大量にミネラルウォーターを買い込んだ。ホテルにいても水を飲めば便意の繰り返しで、完全に体の機能がいかれてしまっていた。(尿はほとんどでない状態だった)
翌日になっても改善の気配は無い。今日は23:00の列車でハノイに行かなければならないのに。口にしたものは水であろうが固形物であろうが1・2時間後には水様物として出てしまう。脱水症状にだけは陥らないようにと思い水分を取るも、ほとんど尿が出ない状態が続いていた。朝はクアラルンプールで購入したエビせんを食べていたが、さすがにお腹もすいてきたので、デタム通りのカプチーノというイタメシ屋でボロネーゼを食べた。これが以外においしかったのだが、かえって病状を悪化させた。


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