いつもご利用ありがとうございます。
この度、羽毛布団を4月8日より、順次大幅に値上げすることになりました。
良いものを少しでもお得にお届けしたいと
調整を進めて参りましたが、現状価格を維持することが困難となりました。
値上げにつきましては、様々な理由があります。
その理由を、きちんとお伝えさせていただきます。
現在、羽毛布団の原料となる羽毛（ダウン）は、
海外からの輸入がほぼ100％です。
ポーランドをはじめ、
ハンガリー、ウクライナ、ロシア、フランスなどの
ヨーロッパ諸国と中国などからです。
羽毛は、ダック（アヒル）やグース（ガチョウ）から採取されるものです。
ヨーロッパや中国では、ダックなどの水鳥は食肉としても飼育され、
その副産物としての羽毛が寝具・インテリアや
服飾などの資材に使われたり、またその逆もあります。
まず、この食用としての需要が大きく下がったのが1つの理由です。
需要が下がれば、供給も下がります。
そのため、副産物として流通していた羽毛が減り、価格が高騰しています。
また、最近になり、ヨーロッパでは
ハンドピック（手摘み）をした鳥は、食肉用として
販売してはいけないと決まりました。
さらに、鳥インフルエンザの流行から
ダックやグースを育てるリスクも大きく
飼育するところが減ってしまったようです。
特にダックの飼育が減り、
需要が大きくグースに傾き、大幅にグースの価格が上がっています。
このように、世界的に
羽毛全体の流通量が減ってきているのが現状です。
そして、特に日本は品質管理に厳しく、
納期や価格にもきびしい傾向にあり
海外の羽毛原料メーカーは、日本企業と契約したくないというのが
本音なのです。
また、最近の円安の影響もあり
羽毛原料に加え、側生地の価格まで上がっています。
日本国内で品質の高い羽毛布団を作りたいけど、
羽毛原料が安定して入手できない。
そのような状況です。
これまでの羽毛布団の業界は、
少しでも安く、多く売る薄利多売が当たり前でした。
しかし、これからはそうはいかないようです。
羽毛原料がとても貴重な資源になりつつあります。
私たちは、ものづくりの原点にたちかえり
限られた天然素材を有効に活用し
永く愛される製品をつくり、
当然の事ですが、今まで以上に
1枚1枚を大切にお作りして
お一人お一人に丁寧にお届けしていきたいと思います。
羽毛原料の相場は、日々、上昇傾向です。
更に輸入する際の為替も円安傾向の中、
さらに値上げをしないといけなくなるかもしれません。
私たちは、京都で寝具を専門に扱う小さな企業です。
この、羽毛原料がないという大きな流れを変える事はなかなかできません。
赤字覚悟の値段も、大手企業のようにつけることができません。
（時々はがんばりますが・・・毎日はキビシイのです）
だから、どこにも負けない良い羽毛布団を
眠りと寝具に関する知識を日々研鑽する私たちが
せいいっぱいの感謝の気持ちでお届けできるように
がんばって参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に。
今、お持ちの羽毛布団があれば、大切に使ってあげてくださいね。
大東寝具工業株式会社
アステ 京都発の快眠ショップ スタッフ一同
