いや〜、暑い。それも当然、そろそろ夏ですもんね。さて、夏の定番といえば・・・?「海!」「いや、山だ」「花火だって!」「おいらはバーベキュー」。うんうんなるほど。どれも夏にははずせないキーワードですね。しかし、一つ忘れちゃいませんか?
そう、アイスクリーム!これを忘れちゃいけません。あえて言わせていただきます。「アイスを食わずして夏を語るな」と。
・・・と申し訳ございません。ただいまの発言に一つ訂正があります。
正しくは「阿蘇天然アイスを食わずして夏を語るな」でございます。
阿蘇市一の宮町。阿蘇内を東西に伸びる熊本の大動脈である国道57号線より一歩入った閑静な住宅街に「阿蘇天然アイス」はあります。
阿蘇天然アイスの代表である石橋久美子さんは以前、地元でお弁当屋さんを営んでいました。その頃から石橋さんは、幼い娘さんのために手作りのアイスを作ってあげておりました。
それにはある理由がありました。
「当時、娘がアレルギー持ちだったので、市販のアイスを食べることができなかった。だから私が無添加のアイスを作って食べさせてたんです」。
娘さんが安心して食べることのできる、安定剤や乳化剤、白砂糖を一切使用しないアイスクリームは、娘さんだけでなく、振舞った友人などにも評判となっていきました。
そうして幾年かの月日が経ち、石橋さんはお弁当屋さんを店じまいすることにしました。その後の人生はゆっくりと過ごすつもりでした。
しかし「周りのみんなから“あなたのアイスが食べたい”とせがまれて」お弁当ではなく、アイスを作る毎日を過ごすこととなります。
そうした日々を過ごす中で石橋さんは、人々が美味しいだけでなく、「安全なアイス」を求めていることを実感するようになりました。
そうしてオープンした無添加アイスクリームの専門店である「阿蘇天然アイス」。今では、地元はもちろん、遠く県外から足を運ぶリピーターも多く、関東や関西の百貨店の物産展に出店するとたちまち行列ができるほどの人気店になっています。
阿蘇天然アイスのこだわりは「安全」だけではありません。むしろ、安全よりも大きな特徴といえるのが、その「美味しさ」です。
無添加アイスと聞くと、なんだかあまり甘くなく、味の薄そうなアイスを想像してしまいますが、阿蘇天然アイスのアイスクリームはとにかく美味しい!とっても甘く、濃厚で、各フレーバーごとの素材の味がしっかり出ています。
無添加ながらしっかり美味しく、無香料ながらしっかり香る、その理由。どうやら厳選された素材に秘密がありそうです。
阿蘇天然アイスに使用する食材は、地元である阿蘇の食材を中心に採用しております。例えば、牛乳は阿蘇郡小国町の「小国ジャージー牛乳」、りんごは同じく小国町産。いちごは阿蘇市一の宮町のもので、にんじんは阿蘇市波野の高原で採れた新鮮なにんじんです。
阿蘇の食材を積極的に使用する姿勢は弁当屋を経営していた時代からの伝統であり、それはやはり各農産物の「旬」を意識してのものです。
「素材を知るには生産者に聞くのが一番なんです」。石橋さんはそう断言します。
いつ収穫すると味がいいとか、採る時期をもう少し遅らせるともっと香りが立つとか、素材が一番美味しくなる時期を知っている生産者たち。そういった生産者たちの声を直接聞いて、それぞれの種類のアイスに最も適した状態で農産物を収穫することができる。それが、他では決して真似できない、阿蘇天然アイスの美味しさの秘密なのです。
安全と素材に徹底的にこだわりぬいた極上のアイスクリームも、最適な状態で食べなければ、せっかくの美味しさも半減してしまいます。そこで石橋さんに、阿蘇天然アイスの一番美味しい食べ方を聞いてみました。
「うちのアイスクリームは少し溶けかかったくらいが一番美味しい。表面が溶けることで、中に詰まった素材の味と香りがフワッと立つんです。」
香料で香りをつけたアイスは、カチカチの状態でも不自然なほど香ります。しかし、阿蘇天然アイスの香りは、牛乳、苺、トマトなどの素材が持つ「天然の香り」です。ですから、ほんのり表面が溶けかかった時に、フワッと香りが立つのです。
また、甘みも白砂糖などは使用せず、使用するのは「ビートグラニュー糖」と「国産蜂蜜」、そして「素材本来の甘み」のみ。こちらも溶けかかった状態で口に含むことにより、やさしくサッパリとしつつも、しっかりと感じられる濃厚な甘みが口いっぱいに広がります。
カチカチになっている阿蘇天然アイスを冷凍庫から出しましたら、気温に合わせて3〜5分ほど放置しましょう。はやる気持ちを抑えましょう。ヨダレが出たら拭きましょう。
アイスの表面がトロ〜っと溶けかかり、各フレーバーの香りがフワ〜っと漂ってきたら、それが食べ時。スプーンですくって素材の香りを十分に堪能していただきましたら、そのままパクリ。極上の料理を味わうように咀嚼してください。
もう言わなくても分かってますでしょうが、もうほっぺたが地面にストンと落ちてしまうほど美味しいです。