浅野屋丁稚塾 番頭への道「その13 まつりの半纏」
冒頭でもお話しましたように、ただ今私 お祭りモードに入っておりま
す。お祭りの時期になると呉服屋もお祭り需要が生まれます。
それは、祭り半纏の誂え(オーダーのこと)です。
町内会や企業ごとに揃いのハッピを注文する時にまず聞いてみるのが、
地元の呉服屋になるのです。
完全オーダーのものや、気に入った柄の既製品に衿だけを付け替えたり
とか、懐具合や誂える枚数によって、まちまちです。
オーダーの場合は、以前使っていたものが色褪せたり、紛失したりで新
調することになり・・というご依頼が多いので、見本をお借りして染め
屋にお願いすることになります。さすがにうまく作ってくれます。
新規でそろえる場合は、衿だけ「○○株式会社」とか「○○町自治会」
とかに染めて既製品のメーカーに付け替えを依頼することになります。
ここで、気を付けなければならない事が見積もりの出し方。
オーダーにしても、衿だけの場合でも染めて作る場合は、染め代と型代
とが掛かります。
染め代は1枚につき○○円ですが、型代は一仕事に付き○万円(2色使
いの場合は1色の場合の倍)となってしまうのです。
例えば、型代が2万円・染め代が3千円だったとしますと、100枚作
れば1枚当り3,200円につきます。ところが10枚ですと5,000円になっ
てしまいます。
100枚作って納めてから、後5枚追加と言われてもやっぱり型代が
2万円掛かってしまいます。つまり追加分は7,000円に付いちゃうんです。
それと、一番問題なのが、お祭りの当日
「そろそろ半纏を新調しなきゃなぁ〜」なんて話が出ても、喉元過ぎれば
で、次の年のお祭りまで話がお蔵の中に入ってしまいます。
そして次の年も、「そろそろ半纏を新調しなきゃなぁ〜」となるのです。
ということで、お祭りでくたびれた半纏 見かけたら要チェックです!
頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!
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