アレルギーとおふとん(寝室)の話 |
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最近、まわりに何かしらのアレルギー症状を持っている人が増えているような気がしませんか? 現に、アレルギー症状で苦しんでいる方やご家族にとってはのんきな話ではありません。アレルギーといっても、一言では説明の難しい面があるようです。 アレルギー症状への引き金になるアレルゲン(アレルギーの原因物質)、いわば、私たちの敵(アレルゲン)は決して珍しいものではなく、日常生活の中に存在するごくありふれたものが多いようです。 それも、吸入アレルゲン、食物アレルゲン、接触アレルゲン・・・と原因が様々です。
ここでは、私たちが手がけている寝具を中心に考えてみたいと思います。 アレルギーの症状のもとになるのを改善していく方法の一つとして、よく言われるのが「環境整備」という多少硬い言葉の方法です。 この環境整備は、自宅だけで済む問題ではありませんが、一日の多くの時間を過ごすのは何と言ってもご自宅です。ここでは、特におふとんと関係のある「寝室と寝具」について考えてみます。
アレルギー症状は、気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎・・・様々です。 これらの誘因のひとつが、室内や寝具の細菌の胞子、ハウスダスト(ダニのフン、ダニの死骸がおもな家の中のホコリ)、カビ、花粉などがあげられます。(吸入アレルゲン) これらに、過敏な反応(アレルギー反応)をおこし、ぜん息の発作やかゆい皮膚炎の原因の大きな比重をしめます。
まずは、皆様のご自宅の寝室の構造はどうなっていますか? フローリング、畳、カーペット、ジュータン・・・。いろいろだと思いますが、はっきり言える事は 畳の上にカーペット、ジュータンの上に敷物・・・等、床面は二重三重にしないことです。 重ねた空間に「ダニのすみか」を作り、ダニを大事に育てているようなものです。 ダニやカビは、通気性のよくない隙間があり、適度な湿気があれば最も繁殖条件がよくなってきます。 寝室も寝具も、ダニ、カビのもとを改善するのが一番でしょう。
今、お使いのおふとんの中材はいろいろでしょう。(羽毛・羊毛・綿わた・合繊わた等・・・) 私たちは眠っている間に、毎日牛乳ビン一本分(約200cc程)の汗をおふとんの中に出しています。 おふとんの中は、汗による湿気、またおやすみ時の体温でダニの好む環境になりやすいのです。手入れが必要になります。 アレルギー症状のあるお子様とご家族の方が同室の場合は、お子様の分のみお手入れをされても効果は半減します。同室の方すべてをよくお手入れ下さいね。 ふとんを力いっぱい叩いてもいけません。
掃除機が決めてのようです。
汗には、水分の他に塩分、尿素・・・等が含まれています。 脂には、たんぱく質や脂肪が含まれます。(細菌がはびこります。) アカは、皮膚の新陳代謝により、皮膚表面が剥がれてつきます。(ダニや雑菌のエサです。) これらは、カビの原因にもなり、またダニの温床の条件にもなります。
アレルギー症の方が、おられる場合は、その方が主に使用される部屋を入念に掃除機をかけるとか、あるいは寝具だけでも入念に掃除機がけを心がけるとかでも効果は随分違ってきます。 ぜん息の方であれば、発作の減少を考えるようにしてやる事でご本人はもちろん、ご家族も随分気が楽になるものです。 |