サクセスプランニング 最強の防護服 京都西陣yoroi を作る　京都西陣織・伝統と技　京都西陣yoroiの防刃・耐刃衣類と、カーボン西陣の技術 アーカム社長突撃取材その１

　消費者の着物離れや節約志向により西陣織りの置かれた現状は厳しく出荷額も減少気味にあり、90年代から約半数もの業者が廃業に追い込まれた。このような状況のなか、明治35年、福岡金次郎が現所で福岡金次郎商店として創業したフクオカ機業は、和装以外の用途を積極的に開拓し、平安時代から始まった高級織物である西陣織りという伝統的な産業に新しい風を吹き込んだ。

　Ｆ１カーや航空機の内装に使われる、引っ張りには強いが、こすれ、折り曲げにはもろい炭素繊維で織り上げるカーボン西陣織りや、糸が堅く少しでも織り目がずれると全体がやり直しになる、強化ポリエチレン繊維で織り上げる耐刃防護生地。どちらも個性がある繊維のため、機業秘密でもある特殊な織り方で作り上げる他社には製造できない織物となる。

　現社長であるフクオカ機業の福岡社長は、
「大工場にはできない小回りを生かし、お客様からの様々な注文に応じ、伝統的な織物の世界を大切にしていきたい。」と話す。
　特殊な繊維と、日本古来の伝統技術で生み出される生地を利用した日本製が今注目される。