副腎皮質機能の低下 |
ステロイドを大量に、そして2ヶ月以上服用、もしくはステロイドを少量1年という長期間にわたって服用すると、副腎機能の低下が起こります。つまり、身体に元からある「副腎」に薬が大量に入るために、その働きを停止してしまいます。副腎はしぼみ、萎縮していきます。副腎の機能を戻すのには相当な時間が掛かります。
−飼い主でも分かる副腎機能低下の症状−
A.皮膚が薄くなる B.被毛が縮れる C.皮膚が萎縮する
D.お腹が垂れ下がる E.皮膚にカルシウムの沈着がみられる など |
体内のミネラルのバランスの失調 |
コーチゾンは水分の調整やphの調整をしているホルモンです。ステロイドが長期になると、ミネラルの調整が失われていきます。そうすると、心臓に負担がかかり、浮腫、高血圧を招く=低カリウム血症が起こる。 |
下痢と潰瘍を起こす。 |
腸粘膜からの水の吸収が不調となるので、水気の多い便=下痢になりやすい。また、胃の粘膜の保護材が低下し、消化性の胃潰瘍になります。(自分の胃液で自分の胃を溶かす)。 |
多飲多尿・食欲亢進 |
水分調整のホルモンですから、薬で入れると異常に水を飲み出します。また、水をたくさん飲むために、異常な排尿の量、排尿回数を招きます。また、食欲も異常に増します。 |
糖尿病の誘発 |
糖の新生を盛んにし、グルコースの利用を抑制する。 |
ワクチン接種の制限 |
免疫抑制作用があるために、ワクチンが役に立ちません。白血球やマクロファージを抗原から遠ざけるためです。ワクチン接種前後、約1週間は投薬をやめます。 |
検査妨害 |
この薬の使用中は肝機能の数値と甲状腺の数値が狂ってしまい、検査に支障が出ます=正確な数値が出ない。検査1ヶ月前より、投薬をやめます。 |