| 英語の楽しさを体験させることが重要
小学生時代に必要なのは、英語でのコミュニケーションの楽しさをたくさん経験して、英語習得の土台を作ることです。ですから知識を詰め込む必要はあまりありません。そもそも今回の小学校での英語の授業の導入も、『使える英語』を身につけるための土台作りが目的で、中学の英語を小学校に前倒しするものではないのです。
このたび、私が監修した小学生向けの英語学習プログラム「ヒアリングマラソン・ジュニア シリウス」はまさに英語でのコミュニケーションの楽しさを経験してもらう目的で作られています。
メインは英会話のショートストーリーなどが収録されたDVDです。ショートストーリーを通して英語に触れ、その中に登場した"I'm in the fifth grade."や"We can recycle PET bottles."といったキーフレーズを学んだりします。さらにネイティブの子どもたちも大勢登場しています。自分の気持ちや考えを語る「ショー&テル」コーナーや、オーストラリアやアメリカの子どもとその家族が、生の声で語りかけてくれる「ビデオ・レター」コーナーなどが収録されており、1回分約5分間の中で、さまざまな角度から英語に触れられるような構成となっています。
教材は、子どもたちが能動的にかかわることが大切
実は当初、編集部では『子ども版ヒアリングマラソン』ということで、リスニングスキルに特化した教材を考えていましたが、それだけではもったいない。リスニングを中心にしつつ、目で見て内容を理解するなど、もっと総合的に英語のコミュニケーションを体験できるものに練り直してもらいました。さらにクイズを通して、会話の内容を理解できたか確認し、あるいはキーフレーズを使い、単語を入れ替えて自分からも英語を言ってみるなど、子どもたちが、教材とキャッチボールできるように工夫しました。
語彙レベルは700語、児童英検のシルバー程度ですが、英語自体がわからなくても、アニメで状況が示されるので、内容は自然と理解できるようになります。学習時間は1レッスン20分、週2日を目安としていますが、これはあくまでも目安。気に入ったら、何度も何度も繰り返し見てください。
知的好奇心を刺激する
「シリウス」のレッスンのトピックには算数や理科、社会な ど学校で習っている科目の内容が登場し、エコや自然、そして日本についてといった高度な内容が盛り込まれています。かけ算や割り算の英語表現など知らない大人も多いのではないでしょうか? 英語というより国際理解の教材のようでもありますが、実は子どもは大人が思っている以上に知的好奇心が強く、そして理解力も高いのです。
『面白い』にはFunとInterestingの2種類があります。Funは英語の歌を歌ってみる面白さ、Interestingは世の中にはこんなことがあるんだという面白さ。上級学年になればなるほど、Fun よりもInterestingなものを求めるんですよ。
知的刺激に満ちたテーマを英語を通して理解していくことで、自然に英語を道具として使うことにもなります。こうして英語を学ぶ土台がしっかりと出来上がれば、後は中学高校で4技能などの細かいスキルを学び、使える英語を身につけるという道筋が見えてくるでしょう。
なぜ英語を学ぶかといえば、外の世界を知るためであり、日本語を話さない人たちと話をし、彼らのことを知るためです。最終的には英語を通して、世界のことに興味を持つことこそが、この教材の大きな目標なのです。
自由に取り組ませ一緒に学ぶ
英語に触れる際には、とにかく子どもが好きなようにやらせることが大切です。英語のコミュニケーションの楽しさを経験することが第一の目的ですから、楽しく自由に取り組むことが一番。
そして最大の注意点は「親が教え過ぎないこと」です。英単語や英会話表現の意味を細かく教え込むことや、間違った発音を直すことなど、大人側から強制的に教え込むことは絶対に避けるべきです。
子どもから『この言葉の意味はなに?』と聞いてきたら、その時はどんどん教えてください。大切なのは子どもの自発的な興味、関心に合わせることです。何年か勉強して、最終的にできるようになればいいわけですから。ただ「教え込むこと」はNGですが、その代わり、親は子どもと一緒に学んでください。
子どもは親が一緒になってやってくれると、絶対嬉しくてやる気も出てきます。一緒に、これはどういう意味なんだろうね? と考えて、一緒に英語を話してみてください。英語が苦手な方も大丈夫。子どもと一緒に基礎から勉強し直してはいかがでしょうか。
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