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アレルギー性皮膚炎における食物アレルギーの位置づけは、以前にお話しさせて頂いていることからここでは省略させていただくこととさせていただきます。 さて、食物アレルギーとはどのような定義とされているのでしょうか？ |
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[食物アレルギー: food allergy] 食事成分に起因する�儀植─↓祁植─↓厳植�の過敏反応とされています。 これは、食事に含まれる様々な抗原物質 (炭水化物、防腐剤、着色料、香料、蛋白質‥炭水化物、蛋白質は必然性のあるものですが防腐剤や着色料や香料などは選択の余地がありそうなものではないでしょうか！)に対する過敏反応に関連した、非季節性の掻痒性皮膚疾患で、アレルギーの犬や猫の10%を超え、（古いデータですので現在はもっと高い数字になっているのではないかと思われます。)すべての皮膚病の１％以上存在するといわれています。 ただこれは数字的には少ないように思われますが非常に多く存在することを示しています。 また、ある研究では犬と猫の食物アレルギーには品種好発性や性好発性が認められていません。 しかし、別の研究では特定犬種に食物アレルギーの発現における危険性が高いことが認められています。 それには、 ・ラブラドル・リトリバー ・ダックスフント ・スプリンガースパニエル ・コッカースパニエル ・コリー ・シェットランド・シープドッグ ・ウエストハイランド・ホワイトテリア ・チャイニーズ・シャーペイ ・ダルメシアン ・ボクサー ・ラサアプソ などがあげられています。 その中でも最も発現率の危険性が多いのはリトリバーであったという報告もなされています。 また食物アレルギーは犬や猫のあらゆる時期に起こり得るもので、常に考慮しなければならない疾患だと言えるでしょう。 犬と猫の食物アレルギーの症状は様々で、臨床症状に特徴的なものはあまり見当たらないとされています。 |
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今回は聞きなれない用語がたくさんありますが、皆様方におかれましては 「こんなものがあるんだ。獣医さんはこんなことを頭において問診、視診、触診、検査などを行っているんだ！」 と思っていただき、頭の片隅においていただくだけで良いように思っています。 専門的な言葉を紐解くより、症状や状態を早くも見極め、獣医さんに的確にそれをお伝えされるのが最も早道のように思っているからです。ただ、文字だけではわかりづらいということで、 簡単に紹介させて頂くことにします。 また、以前にもお話しさせて頂いていますのでそちらも参照ください。 |
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[�儀寝疉卮娠�]
これは抗原に対し血液中のIgE抗体（食物抗原特異的IgE)が体内に存在する場合（アレルギー反応においていつでも強い攻撃ができるよう血液中に攻撃準備が常にできている場合）食物アレルゲンが体内に入ると速やかに反応が起こる即時型反応をいいます（十分から数十分以内に起こる）検査では血液中のIgE抗体を検出することで判定します。 |
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[�祁寝疉卮娠�]
血液中のIgG抗体が、食物抗原とくっつき抗原をやっつけようとします（抗原抗体複合体）それらを白血球が処理するのですが処理しきれない場合そこにいろいろなもの（補体、マクロファージ、好中球）が集まり炎症を起こします。その炎症が組織を傷害することで症状が現れる反応をいいます。症状が発現するのにある程度の時間を有します。 |
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[�厳寝疉匸�]
この反応は�儀燭筬祁燭箸楼曚覆蟾蛎里�関与しない反応になります。 ヘルパーT細胞といわれる免疫に関与する細胞が過剰な反応を獲得し( 感作ヘルパーT細胞）その食物抗原が入ってきたときに過剰な防御反応を起こすことで症状が発現します。抗体のように速やかに反応ができないため（症状が発現するのに２〜３日かかる場合がある）遅延型反応といわれています。 |
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�儀燭筬祁燭漏阿蚤圓噌修┐討い觜況睇�隊（抗体）が、�厳燭蕨⇒蹐鮗�けて本部（感作ヘルパーT細胞）が動き出す。 本部が動くのはどの世界でも遅いようです。 したがって症状が発現するのに時間の差が生まれるようです。 |
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親御さんの主訴として病院にお越しになられたとき、「掻痒、痒み」がほとんどで、特徴といえば掻痒になるのではないかと思っています。 しかしこの症状は以前にもお話しさせて頂いたように、ほとんどのアレルギー性皮膚炎にあてはまる場合が多く、特徴ではあっても特定鑑別症状になるものではないようにも思います。 通常はそれらの症状を伴い非季節性で、丘疹、膿疱、膨疹、紅斑、皮膚の剥離、鱗屑、痂疲がしばしば認められますが、 ただこれらはすべて掻痒や二次感染に起因するものだと思っても間違いはないように思っています。 食物アレルギー性皮膚炎は様々な皮膚炎に症状が似ているといっても過言ではないと思っています。 |
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類症鑑別が必要な疾患として下記があげられると思います。 ・アトピー性皮膚炎 ・ノミアレルギー性皮膚炎 ・脂漏性皮膚炎 ・全身性毛包炎 ・蕁麻疹 などがあります。 また、痒みはあるが皮膚疾患を伴わない状態で来院される場合や、耳を痒がるなどの外耳炎として来院される親御さんも少なくはありません。 診療されている獣医さんにおいてはステロイド（副腎皮質ホルモン）を第一選択として処方し、あまり反応しなかった場合、 食物アレルギーを疑うと位置づけけられている場合もあるように思っています。（このような考えかたを診断的治療と呼んでいます） |
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猫の食物アレルギーにも犬のそれと同様に多くの類症鑑別が必要になってくることはいうまでもないと思います。
それらは、 などがあります。 
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頭部や頚部の痂疲あるいは軽度の浸出液を伴う皮膚異常がよく認められるように思います。 また、皮膚疾患を伴わなく痒みだけで来院される親御さんや、再発性の痒みや潰瘍性の皮膚炎で来院されることもしばしば見受けられるように思います。 犬にしても猫にしても、食物アレルギーにおいては胃腸障害の併発は15%程度あると報告されていますが、 呼吸器障害の報告は極めてまれと思っていただいても差し支えがないものと思っています。 ではどのように診断を行えば良いのでしょうか？ |
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先ほどお話しさせて頂いたように、獣医師は診断的治療という伝家の宝刀のような方法を持っています。 しかしこの方法はステロイド(副腎皮質ホルモン)という薬を使うことで、皆様方にはなかなか難しいことではないでしょうか。 そこで自宅でできる方法としてはどのようなものがあるのでしょうか。 食物アレルギーであれば食物であれば食べ物を、口に入れる行為をやめれば・・・ もちろんそうでしょうが土台無理なこと。 そこで考えられたのが高性能除去食といわれているフードです。 もう皆さんはおわかりだと思いますがアレルギー用のフードです。 このフードの使い方を簡単にお話しさせて頂いておきます。 |
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検査においてアレルゲンが特定されている場合は、それらの含まれていないフードを与えればよいことになりますが、 なかなか特定できない場合にはアレルゲンフリー(アレルゲンとなりうる物質を含んでいないといわれているアミノ酸ドックフードや加水分解蛋白ドックフード)といわれているようなフードを使います。 勿論、類症鑑別をしっかり行った上で食物アレルギーを疑わなければならないのは言うまでもないことだと思っています。 |
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もし、本当の食物アレルギーであるならば、適切な除去食のみを２か月間(約８週間以上)給与することにより、完全に臨床症状が消失しなければならないとされています。 完全に症状がなくなったならば、食物暴露試験を行い、アレルゲンを特定していく事になります。 これは疑わしい食物を一種類ずつ問題のないフードに混ぜて行き、どの食物を与えたときに症状が再発するかを観察記録することで、どの種類のどの食物にアレルゲンを含んでいるかどうかを特定する方法です。 方法の詳細は省略させていただきますが、努力と根気を求められると思っています。 これは、人において食物アレルギーのお子さんが口にされたものを記載しその後どれくらいの時間でどのような症状が出たかを記す食事日記のようなものではないかと思っています。 ただ一つ付け加えるとすれば、最初に書かせて頂いたように防腐剤、着色料、香料がアレルゲンとなる場合も昨今増えてきているように思っています。 そこで防腐剤、着色料、香料の入っていない自然食材を使用し、使用材料を明記されている一般ドックフードを約２か月給与し症状の改善の確認をするのも良い方法の一つだと思っています。 ただやはり最も必要なことは皮膚感染症、皮膚寄生虫症などをまず確実に除外し、アトピー性皮膚炎との鑑別を的確に行うことがその子にとっても獣医師にとっても最も必要なことではないでしょうか。 掻痒や二次感染によって起こった症状、状態を改善しないでいきなり食事試験を行うのは無謀ともいえる場合が存在することがあるのも確かなことだと思っています。 食物アレルギー単独の場合、ご自宅でできる身近な調べ方や、改善方法はまだまだ存在しますが今回は一般的な方法をお話しさせていただきました。 機会があればそれらの方法も含めお話しさせていただきたいと思っています。 |
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最後に、 犬や猫でもっともよく証明されているアレルゲンを含む食品を紹介しておきます。 |
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[犬] ビーフ チキン ミルク タマゴ コーン 小麦 大豆 など [猫] 魚 乳製品 など |
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頭の片隅にでも置いておくのも良いと思います。 症状などで気になる親御さんは、上記の食品を与えるのを控えてみるのも一つの方法かもしれません。 |
| 単一タンパク源のアレルギー対応フードのオススメの商品 | |||||||||
ポテト＆ダックは、アレルゲンとなりにくく、ビタミンB群や鉄分が豊富で不飽和脂肪酸も多く含んだ鴨肉とポテトを主原料にしたドッグフード。鶏肉とは異なりますので、チキンアレルギーの愛犬も安心。小麦やとうもろこし等、穀物も一切使用しておりません。小粒タイプの商品もあります。
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スウィートポテト＆フィッシュは、アレルゲンとなりにくく、タンパク質をはじめ、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、ビタミンを豊富に含む良質なサーモンを主原料にしたドッグフード。小麦やとうもろこし等、穀物も一切使用しておりません。小粒タイプの商品もあります。
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スウィートポテト＆ベニソンは、アレルゲンとなりにくく、栄養価が高く、高タンパク・低カロリー。また、鉄分やビタミン・DHAも豊富に含んだ鹿肉とさつまいもを主原料にしたドッグフード。小麦やとうもろこし等、穀物も一切使用しておりません。
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スウィートポテト＆バイソンは、一般的にペットフードでは使用されていないバイソンの肉、炭水化物は良質のスウィートポテトを主原料としたアレルギー対応のドッグフード。小麦やとうもろこし等、穀物も一切使用しておりません。
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