それでは、前回お約束いたしました、 「猫と砂漠とお○ん○ん」についてお話しさせて頂きます。 エジプトにあるピラミッドの壁画に描かれてあるように、猫は暑さ厳しい砂漠地帯に生息していたと考えられます。 そう考えると猫の持っている機能が「なるほど!」と思えることが多い様に思われます。 |
|
犬に比べてオシッコの臭いは猫の方が強く感じられる方も多いかと思います。 が、これは乾燥し雨の少ない地域で生活をしていくのに必要不可欠ともいえる事なのです。 水分摂取量が少ない為、一度できたオシッコからさらに水分を吸収するという、 画期的な方法で水分の確保(究極のエコ?)をしているようです。 水分再吸収機能が備わっているため少ない量の水分でも脱水しないように、神様が備えてくれたのでしょう。 お分かり頂けたと思います。その為にオシッコが濃くなってしまうと言う事になります。 そのことから臭いもきつくなるのは仕方が無い事だろうと思います。 あまり「くさい、くさい」と言ってあげないでくださいね。 ただ、それが悪い面をも持ち合わせているのです。 |
|
たとえが悪いかもしれませんが、 海水を煮詰めてみてください。(水分再吸収と同じ意味で)塩分は濃くなりしょっぱくなり、あげくは塩(結晶)が出来てきます。 そうです、濃い方が結晶が出来やすい。もうおわかりですね! オシッコの濃度が高い事が、猫の膀胱結石(結晶性膀胱炎・尿道炎)が多い理由の一つにもなっているように思われます。 |
|
(遺伝的な事や他のリスクファクターなどは別にしておいてくださいね。雑談ですから。) お家の獣医さん! もし気になるようであれば、定期的に病院で尿検査を受けられるのも良いですし、自宅で簡単な方法として、綺麗なお皿か何かで朝一番のオシッコを採り、透明なプラスチックなどの細長い容器に移し替えて、上下に軽く撹拌し、光に照らしてみてください。 キラキラ光るものが底に沈んでくれば間違いなく結晶だと思って頂いてもよいでしょう。 (犬も同じ) ただ、結晶が見当たらなくても膀胱に結石がある場合もありますので・・・・。 |
これに輪をかけるのがお○ん○ん、そう、男の子のおちんちんです。 皆さん、犬は猫と同じ位の大きさの子でも猫に比べてりっぱなおチンチンが頭の方に向かってついていますよね。 ところが猫はと言うと細く小さいおチンチンが隠れ気味に頭と反対、お尻向きについています。 犬は前にオシッコ飛ばしますが、猫は後ろ方向にオシッコをします。しゃがむと後方斜め下かな? (その辺はどうでもいいか) |
|
実はこれも利にかなっているように思います。 先ほどお話した猫の生活環境では、ネズミなどの小動物を食事としていたため、狭い隙間や、 穴を猛スピードで通り抜けなければならなかったでしょう。 そういった環境下では、身体に突起物が無い方が良い、という事です。 おちんちんが犬の様に大きく前を向いていると引っかかったり傷が付いてしまい、 大変な事になるからです。(おちんちんは痛ぁ〜いですから) それに、周りに草木など、身を隠す場所も少ない為、常に[伏せ]の姿勢で地面に密着していたでしょう。(地面も暑いでしょうし。)その為、より小さく後ろ向きになっていったのでしょう。 |
|
そこでまたまた問題になる事があります。 犬も猫も、昔々そのまた昔はおちんちんが前向きになるようになっていたようです。 その為、猫の場合進化の段階で後ろ向きになる様、いったん前向きに作られていた尿道が、途中から後ろ向きになる為に、[逆C]型をした尿道が、[逆S]型になってしまったのです。これがまたいけないのです。 細く狭いのに加えカーブがあればある程、そこにはものが堆積しやすくなります。川の石ころと同じです。 そうです、結晶が流れにくく詰まってしまう率が増えてしまうという事になります。 必要に迫られた事が一面、重なった悪い方向に向く場合があるという事なのです。 この事が猫(特に男の子)での尿路症候群が多い一つの理由となっているようです。 |
|
|
|
何回もオシッコに行く。しゃがんでいるのにオシッコの出が悪い。 そんな時は気を付けてあげて下さい。 犬と違って猫は一緒にお散歩に行く事が少なく勝手にオシッコをする事が多いので見る機会が少ない様に思います。 家でトイレに入った時はちょっと気にしてあげて下さい。(恥ずかしがるかもしれませんが) あ、おちんちんが包皮に覆われているのはもうお分かりですよね。 大切なものが傷つかない様に保護する為だと言う事です。 もともとの臭い。もともとの身体のつくり。 ちゃんと理由が有るんです。 でも、それには気を付けてやらなければならない面もあると言う事。 なぜかを知って、分かってあげて、納得して、そして理解してあげましょう。 それが病気から守ってあげる近道だと思います。 病気になってしまうにはそれなりの理由がありますから。 ではまたの機会に・・・。 えっ、もう少しお話ですか? それでは関連した事を。 「猫と三味線とケンカ傷」なんてどうでしょう? 「でも・・先生お時間がっ!」 おや、では次回のテーマにしましょう。 お楽しみに! |