ランキング hd_rtophd_rtophd_cart
search

20

時計知識

その故障、「帯磁」かも?時計と磁気の関係を知る

知っておこう、腕時計の「耐磁性」

機械式や自動式の区別なく、あるいは置時計や腕時計に限らず、全ての時計は「磁気に弱い」という欠点があります。しかしながら、現実に腕時計を使用するときに帯磁性についてどのような注意を払っているかと聞かれた場合、おそらくほとんどの人が答えることができないのではないでしょうか。

腕時計を毎日腕にはめて仕事する社会人にとって、腕時計を磁気から守るノウハウや帯磁させてしまった場合の対処法などは、知っておいて損のない知識といえます。そこで今回は、腕時計と磁力の関係を説明し、耐磁性に対する腕時計の取扱い方について解説しましょう。

磁気と腕時計との相互関係

磁気を発生する機器に時計を近づけ、そのまま放置しておくと時計が故障するということはよくいわれています。誰でも子供の頃に「時計をテレビの上に置いてはいけない」とか「時計をステレオのスピーカーに近づけてはいけない」と大人から注意された経験があるのではないでしょうか。

時計に限らず精密機器類、特に精度を要求される計測機器に関しては、磁気のそばに置くことは厳禁です。

時計の場合は、心臓部であるムーブメントが帯磁する(磁力を帯びる)ことにより、機械の精度に支障をきたしてしまい、正確な時刻を刻むことができなくなるからです。これはいかに時計が進化しようとも、内部構造に機械を用いている以上、避けることのできない時計の宿命といってよいでしょう。

置時計や掛け時計は設置する場所を選べば問題ないのですが、日常生活で腕にはめて使う腕時計となるとそうはいきません。

一方で「クオーツ時計は帯磁を心配しなくてよい」といわれています。たしかにクオーツ時計は帯磁しにくいという特性がありますが、磁気を発生する機器類の近くに放置しておくと、帯磁はしませんが、磁力の影響で正確な時刻を示すことができなくなります。そのため、取り扱いにはやはり注意が必要です。

一般家電製品が与える磁気の影響

腕時計のムーブメントに使われている金属類には、いずれも磁石にくっつきやすい「強磁性体」と呼ばれる性質を持っています。これらの金属が磁気を帯びると機械式時計は時刻の遅れが起き、クオーツ時計でも止まってしまう原因となります。

そして厄介なことに、一度帯磁した金属は磁気製品を離しても「残留磁気」の影響で正常に戻らないことが多く、修理に出したとしても磁気を完全に消去しない限り元には戻りません。クオーツ時計は磁気製品から離すと正常に動き出すことがありますが、何度も繰り返すとやはり故障の原因となります。このことから腕時計を磁気製品に近づけることはご法度と考えておきましょう。

では、もし腕時計を帯磁させてしまったら正常に戻す方法はあるのでしょうか。

腕時計内部の機械に帯磁した磁気を素人が完全に消去することはまず不可能です。したがって、帯磁した腕時計は、すぐに修理に出すしか方法はありません。高価なブランド時計の場合は帯磁消去の修理はかなり高額となります。

ただし、修理に持ち込まれる腕時計の故障品では、帯磁が原因のものは意外に少ないのが現実です。磁気製品に長時間密着させない限り、帯磁が起きることはまれなので、日常生活において腕時計をはめたまま家電製品などを操作する程度では帯磁を気にする必要はまずないでしょう。

また腕時計を帯磁させない対策としては「磁力は距離の二乗に反比例する」という科学の原則があるので、腕時計を保管する際にはできるだけ磁気製品から離れた場所に置くというのが一番の方法ということになります。

あくまでも、長時間密着した環境に置くかあるいは磁気製品のそばを保管場所にすることさえなければ、神経質に帯磁を心配することはありません。

腕時計本舗の修理サービス

腕時計本舗の修理サービス